ガラスブロックの種類|柄・色・透明度の違いと用途別の選び方
ガラスブロックの種類は「柄(内部の模様)」「色」「形・サイズ」「厚み」の4つで整理すると選びやすくなります。視線を遮りたいならカスミやフロスト系、光と景色を通したいなら透明系が基本です。用途別の選び方と、外から見えるかどうかの実際を解説します。
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この記事の要点
ガラスブロックにはどんな種類がありますか?
製品カタログを開くと型番が並んでいて、どこから見ればいいのか分かりにくいものです。実際には、分類の軸は多くありません。以下の4つを順番に決めていけば、候補は自然に絞れます。
1. 柄(内部の模様・透明度)で分ける
もっとも見え方を左右するのが、ガラス内部や表面に付けられた模様です。国内で広く流通しているベーシックなシリーズでは、次のような名前で分けられています。
タイプ | 見え方の傾向 | 向いている場所 |
|---|---|---|
プレーン(透明) | 内部の凹凸が少なく、向こう側がぼんやり見える。光の透過がもっとも高い | 採光重視の壁、明るさを落としたくない間仕切り |
カスミ | 細かな模様で光を拡散し、輪郭がぼやける。定番の見え方 | 浴室、洗面、玄関まわり、住宅の外壁 |
たまゆら | 気泡のような表情が内部に入る。光が揺らいで見える | 店舗のファサード、アクセントウォール |
指向性 | 内部の形状で光の向きをコントロールする | 奥まで光を導きたい開口、天窓に近い位置 |
フロスト(片面・両面) | 表面をすりガラス状に加工。もっとも視線を遮る | プライバシーを優先する間仕切り、トイレまわり |
「ガラスブロック 透明」で探す方が多いのですが、完全な透明ガラスの板とは違い、多くのプレーンタイプでも溶着面や厚みの影響で像は多少ゆがみます。人影や照明の光ははっきり分かる、という程度に考えておくと実物を見たときのギャップが小さくなります。
2. 色(カラー)で分ける
「ガラスブロック カラー」には大きく2通りあります。ひとつはガラス自体に色を入れたタイプ。光が通ったときに色が空間へ落ちるので、床や対面の壁が淡く色づきます。もうひとつは、ブロックの内側や側面に塗装・セラミック処理を施したタイプで、ブロック自体の面が濃く発色します。ブラックやメタリック系は、透過よりも反射や存在感を狙う使い方です。
色を選ぶときは、「光を色づけたいのか」「面を色づけたいのか」を先に決めると迷いません。前者なら透過性のある着色、後者なら不透過寄りの着色になります。色つきは面積が増えるほど印象が強くなるので、壁一面に使う場合は小さなサンプルより大きめの試作で確認したほうが安全です。
3. 形・サイズで分ける
形の基本は正方形です。国内では145角、190角が流通量の多いサイズで、ほかに100角、長方形(190×90など)、そして丸型があります。「ガラスブロック 丸」は円形やコーナー用の役物を指すことが多く、直線の壁のなかに点で入れたり、曲面のラインをつくるときに使われます。
形状 | 代表的な寸法の目安 | 使い方 |
|---|---|---|
正方形 | 100角/145角/190角/300角 | 壁面を構成する基本。目地割りが素直に決まる |
長方形 | 190×90 など | 横積みでライン感を出す。半端寸法の調整にも |
丸・役物 | 製品により異なる | アクセント、コーナー処理、曲面の壁 |
寸法は製品や工法によって異なります。特に注意したいのが、カタログ寸法は目地を含まない点です。実際の壁の大きさは「ブロック寸法+目地幅×枚数」で決まります。設計時は目地幅を先に決めてから割り付けを出してください。
4. 厚みで分ける
一般的な中空ガラスブロックの厚みは80mm前後と95〜98mm前後が多く、これに加えて50厚などの薄型があります。厚みが増すほど重量と存在感が増し、遮音や断熱の面でも有利になる傾向があります。薄型は軽く納まりやすい一方、壁としての性能は控えめです。数値は製品ごとに大きく違うので、必ずメーカーの試験値を確認してください。
単体で積むか、パネルユニットを使うか
ブロックを1個ずつ積んで目地を詰めていく方法のほかに、あらかじめ枠にブロックを組み込んだパネル(ハウスパネルなどと呼ばれる製品)もあります。パネルは施工が早く、寸法精度が安定します。自由な割り付けやサイズ違いの混在をしたい場合は、単体を積む方法が向きます。どちらを選ぶかで、設計の自由度と工期・コストのバランスが変わります。
ガラスブロックの素材は何ですか?
素材は、窓ガラスと同じソーダ石灰ガラスが一般的です。特別な素材ではありません。製造方法に特徴があります。
2枚のガラスを溶かして貼り合わせた中空構造
コの字型に成形した2枚のガラスを高温で溶着し、内部に空気の層を持たせています。この内部の空気層があるため、1枚の板ガラスに比べて熱が伝わりにくく、音も通しにくくなります。採光しながら断熱性と遮音性をある程度確保できるのは、この構造によるものです。
また、内部は製造時の温度が下がる過程でやや減圧された状態になります。そのため、切断や穴あけといった現場加工は基本的にできません。割り付けは「切って合わせる」ではなく「割り切れる寸法で設計する」のが原則です。ここは木材やタイルと大きく違う点で、設計段階で押さえておきたいところです。
中実タイプ(ガラスレンガ)との違い
中空ではなく、ガラスが中身まで詰まった中実のタイプもあります。いわゆるガラスレンガです。空気層がないため断熱性では中空に劣りますが、厚いガラスの塊を通した独特の透過感と重量感が出ます。光を受けたときのエッジの見え方が違うので、意匠を優先する場所で選ばれます。
当社が扱うオリジナルガラス建材「THE GLASS」でも、壁として成立する厚みと重量感を持つガラスブロック「BLOCK」と、レンガの構成をガラスで再構築したガラスレンガ「BRICK」を分けています。BRICKは積む構成で光と質感を足す使い方で、着色にも対応します。
なお、THE GLASSは受注輸入品で再生ガラスを使っているため、個体ごとに気泡や色味の差が出ます。これは不良ではなく、再生ガラスという素材の特性です。均一な仕上がりを求める計画では、この点を先に施主と共有しておく必要があります。
ガラスブロックは外から見える?
結論から言うと、タイプによって大きく違います。「ガラスブロックだからプライバシーは守られる」と一括りにはできません。
タイプ別の見え方の目安
プレーン(透明):人の形や動き、室内の家具の輪郭まで分かることがあります。道路に面した浴室などには向きません。
カスミ・たまゆら:像が拡散して輪郭がぼやけます。人がいることは分かるが、誰が何をしているかまでは判別しにくい、という程度です。住宅でもっとも使われる範囲です。
フロスト(両面):影として動きが分かる程度まで落ちます。視線の遮り方としてはもっとも強いタイプです。
夜間は昼と逆になる
現場でよく起きるのが、夜の見え方の想定違いです。昼は外が明るく室内が暗いので外からは見えにくい。ところが夜は室内の照明で内側が明るくなり、外から見たときの透け方が強くなります。透過性の高いタイプを外壁に使う場合は、夜間の状態を前提に選ぶのが安全です。カーテンやブラインドを併用できない部位(浴室の腰壁など)ほど、この確認が重要になります。
逆に、店舗のファサードではこの性質を意図的に使います。夜に内部の光が滲み出る表情は、ガラスブロックならではの見せ方です。目的が「隠す」なのか「滲ませる」なのかを整理すると、選ぶべきタイプは明確になります。
用途別の選び方
場所ごとに優先順位は変わります。目安として整理します。
用途 | 優先する性能 | 向いているタイプ |
|---|---|---|
住宅の浴室・洗面の壁 | プライバシー、防水まわりの納まり | カスミ、フロスト系 |
玄関・階段の採光壁 | 採光、明るさ | プレーン、指向性 |
オフィスの間仕切り | 遮音、圧迫感の軽減 | 厚みのある中空タイプ、カスミ |
店舗のファサード | 意匠、夜の見え方 | たまゆら、カラー、ガラスレンガ |
カウンター・什器の面材 | 質感、照明との相性 | ガラスレンガ、着色タイプ |
防犯を意識する開口 | 強度、開口の制限 | 厚手タイプ+適切な工法 |
防犯については、ガラスブロック自体が板ガラスより割れにくい傾向はありますが、「破られない」わけではありません。防火・耐風圧・避難経路などと合わせて、必要な性能は所轄の行政庁や設計者に確認してください。特に外壁に使う場合、地域や建物の用途によって条件が変わります。
内装会社として、現場で必ず確認していること
製品選びと同じくらい、施工方法が仕上がりを左右します。設計から施工まで関わる立場から、先に決めておくべき点を挙げます。
目地の色と幅:白目地かグレーか黒かで、壁全体の印象が変わります。同じブロックでも、黒目地にするとグラフィックのような見え方になります。目地幅も割り付けに直結するため、早い段階で決めます。
下地と支持方法:中空ガラスブロックは重量があります。積み上げる場合、目地内に鉄筋を通して補強する工法が使われることがあり、壁の高さや面積によって必要な仕様が変わります。床や梁の耐力も含めて構造側と共有します。
伸縮の逃げ:ガラスも躯体も温度で動きます。周囲に緩衝材や伸縮目地を設けないと、割れの原因になります。
実物での確認:カタログの写真と、光が入った実物の見え方は違います。特に着色タイプと気泡のあるタイプは差が出やすいので、サンプルを現地の光で見ることをおすすめしています。
THE GLASSでは無料サンプルを用意しており、全国発送と施工の相談にも対応しています。実物を手に取って比べたい場合はサンプル請求・相談ページからご確認ください。
どこで買えるか、どう進めるか
ガラスブロックは、建材商社、メーカー系のネットショップ、ホームセンター、通販サイトなどで購入できます。ホームセンターは少量には便利ですが、柄やサイズの選択肢は限られます。壁として面で使うなら、メーカーのカタログや建材ルートで型番を指定して取り寄せるのが一般的です。
進め方の目安は次の通りです。
使う場所と目的(採光か、視線を遮るか、意匠か)を決める
柄・色のタイプを2〜3案に絞る
サンプルを取り寄せ、実際の光の下で見る
サイズと目地幅を決めて割り付けを作る
工法・下地・法規を施工者や設計者と確認する
数量を確定して発注する
製品の全体像はTHE GLASSの製品ページにまとめています。単体のブロックから壁の施工まで一貫して考えたい場合は、設計段階で相談いただくほうが、割り付けや納まりの手戻りが少なくなります。
よくある質問
ガラスブロックにはどんな種類がありますか?
柄(プレーン、カスミ、たまゆら、指向性、フロストなど)、色(透過する着色とセラミックカラーなどの不透過寄りの着色)、形とサイズ(100角・145角・190角・長方形・丸)、厚み(薄型から95mm前後まで)の4軸で分類されます。さらに、1個ずつ積む単体タイプと、枠に組み込まれたパネルユニットという違いもあります。まず使う場所の目的を決めてから、この順に絞ると選びやすくなります。
ガラスブロックの素材は何ですか?
窓ガラスと同じソーダ石灰ガラスが一般的です。コの字型の2枚のガラスを高温で溶着し、内部に空気層を持たせた中空構造になっています。この空気層があるため、採光しながら断熱性や遮音性も期待できます。なお内部が減圧状態のため、現場での切断や穴あけはできません。
ガラスブロックは外から見える?
タイプによります。プレーン(透明)は人の輪郭や室内の様子まで分かることがあり、カスミは像がぼやけ、両面フロストは影が動く程度まで落ちます。注意したいのは夜で、室内の照明が点くと昼より透けて見えます。道路に面する壁では、夜の見え方を前提に選んでください。
ガラスブロックのサイズはどう決めればいいですか?
カタログ寸法には目地が含まれないため、「ブロック寸法+目地幅×枚数」で壁の実寸を計算します。現場でのカットができないので、割り切れる寸法で設計するのが原則です。端部が半端になる場合は、長方形や役物で調整するか、開口寸法そのものを見直します。寸法は製品により異なるので、必ず採用する製品のカタログで確認してください。
色つきのガラスブロックはどう選びますか?
「光を色づけたいのか」「面を色づけたいのか」で分かれます。透過性のある着色は床や対面の壁に色が落ち、セラミックカラーなど不透過寄りの着色はブロックの面自体が発色します。面積が大きいほど色の印象は強くなるため、小さなサンプルだけで決めず、実際に使う光の環境で確認することをおすすめします。
